【思考実験】天地人

3つのバランスとして、こういうのもあった。
てん‐ち‐じん【天地人】
1 世界を形成する要素としての、天と地と人。宇宙間に存在する万物。三才。
2 三つあるものの順位を示すのに用いる語。天を最上とし、地・人の順となる。
3 生花(せいか)の3本の役枝(やくえだ)。宇宙間の万物を象徴する。
(大辞泉)
 
順位については親子のようなものかな?と思うぐらいにして、今は考えない。
ポイントはやはり、バランス。
バランスが世界を構成しているんだろう。
 
ここまではまぁ、知っていてもいい。
私もなんとなくは知っているし、いわれれば皆、それを受け入れる傾向にあると思う。
 
でも、それができないのが人間でもある。
さきほど、近くの公園で父親らしき人が自分の子供を叱っていた。いや怒っていた。
それを見たとき、あぁ、こういうの自分もした事あるな・・・と、反省。
二人の間に存在する関係、バランスをどうすればいいのか?
どちらかの怒りを鎮めるだけなら簡単だけど、そうじゃないのが人間関係。
 
天地人、知っていても生かせない。そんなことがよくあるし、武術の場面ではいつもそうだ。百歩譲ってスポーツ武道も「武」だとしよう。わかりやすい勝負以外のモノサシはいつまでたっても出てきていない。
 
私の中にには観念、感情、行動というバランスがある。あの怒っていた父親、彼は間違いなく、感情の人だった。怒られていた子供、彼を感情の人にしてしまっては、バランスは取れない。では、子供に行動の役目を取らすというのか?それは違うだろう。全体を見て、考え、どうしたいか、どうなりたいか(これが観念)を理解し、行動する役目の人が欲しい。
 
好きな人通しが自然に集まり、出来上がったグループではそれぞれが役目を負うんだろうけども、親子関係は選べない。だからこそ、学ぶのだ。
親が怒る側(感情)に回るのは子供がそれを学んでしまう。まぁ、それも意味があるといえばあるだろうけど。私は親なので、行動する側でありたいと思う。
 
感情を押し殺して行動する、というのは難しい。
武術で言えば、怖いけど、動け、って奴だから。
しかし、身体からのアプローチがあると、それが出来るようになるのだ。
 
今日は天地人の話から入った。
自分一人でこの世界とどう、バランスをとるのか?という事だろう。
そう考えてみると、外へと飛び出していかずに済んでいるのは、地面に引かれて、助けてもらっているから。その時、その引いてくる力から自由になっている状態、それはまさしく「浮く」状態だな、と思った。
 
武術の稽古も練習。日常生活はもっと複雑で、難しい練習。この練習を楽しめるようにするのが武術。

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