手の中に2本、違うルートで力が流れる事を並列処理と呼んで稽古をしました。手のひらを動かさずに、肘をクルクル廻すような動きがそれに気づくきっかけになったかと思います。
手にあるのであれば脚にも・・・、と試し始めました。ちょうど、その頃だったでしょうか?ちょっと定かではないですが、歌舞伎の世界で女性を表現する動きの稽古に膝で手ぬぐいを挟んで歩く、というのもヒントになったような気がします。
膝を動かさず、下半身を左右へ振りながら歩いてみると、脚の左右、内股側、外側に「軸」の感覚が見えてきました。軸と言えば、正中線。脚の軸と言えば左右の脚、一つ一つしかありませんでしたから、片足の中に二つ軸が出来るとは驚きました。
この動きが具体的な技に展開したかといえば、それほど、変わりませんでした。ただ、動きが2倍複雑になれば、相手もそれを感知して押さえるのに、2倍苦労しますかね。効果はあったんです。ただ、脚という事もあって、意識しづらかったんでしょう。興奮は一時のもので、すぐ、また次へと向かいました。
今、ふと、思い出してこれを書いています。そうだ、脚にも並列処理があったぞ・・・と。
ただ、印象に残る技がありました。
「走る」という事です。
走る事が苦手だったのですが、この両足の左右を交互に使いながら走る方法をためすと、疲労が減るんです。理屈としてはわかります。別々のところを使いますからね。なんだかクネクネ走っていました(笑)。
まさか、これが、また下地となって、技が展開していくようになるとは・・・。
期待感をなくす姿勢として書いた使い方とリンクをしていきます。