【稽古日誌】外の世界への旅、内側の世界への旅

今日の水曜日、頭の中ではなんとなく、2週目のつもりでしたが、1週目だったんですね。1週目の水曜日は予定を入れていない日ですから、すこし、得をした気分!
 
半歩の術理ハサミの術理、とにかく頭の中でまとめたい事が山ほど出てきます。
たった一つの体験がガラッと、それまでの常識を変えることがあるんです。
 
 
 
こういうのって、旅が好きな人はよく分かるんじゃないかと思います。知らない場所でおこる偶然の出来事がそれまでの自分を一変させて、新たな気持ちで生きていけられるような気持ちになる事って無いですか?
 
 
そんな問いかけをしておきながら、私はそんな事を感じたことがほとんどありません(笑)。
今、この場所を離れて、遠いところに行きたい、という気持ちはありますが、旅行に行って、観光を楽しむってのにはあまり、興味がもてなかったんです。
今でも、あまり、外には行きません。
これは、旅行のように、体を旅させるのもそうですが、セミナーやコンサートのようなイベントで心に旅をさせるのも苦手です(笑)。
 
 
 
だからなのかもしれないけど、唯一新しい自分を見つける場所はこの体を通しての感覚だけです。
ずっと、外に行くのは面倒だ、と思っていましたけど、そんなナマケモノが出会った新しい自分を見つける場所がどこにも出かけなくても良かった、この自分の体の内側を観る、という方法でした。
 
 
 
アクティブな人はどんどん、外へ行けば良いんです。
でも、私のように、内側に気持ちが向いちゃってる人はもっと、内側に目を向けてみたらいいんですよ。
無理して、外に目を向けると、つい、比べちゃいますから。
比べるのは、ちょっと前の自分と比べたらいいんです。意外と、毎日、大きな刺激の中に生きているって事が分かりますから。
 
 
 
昨日、こんな動画を紹介しました。

一応、解説しておきますね。
ちょっと前に半歩の術理が教えてくれる事をお話しましたが、これは単純に足指に引かれて動く、というだけの動画です。
 
立っていれば、いろんなところに動く事もできますが、座ってしまうと、どうしても動きが鈍くなります。
この動きが鈍くなって、歳と共に、どっこいしょ、という言葉が多くなったりしますよね(笑)。
 
しかし、武術の場面でどっこいしょと言える余裕はありません。
振り下ろされた刀が来た瞬間、パッと動かなくてはいけませんから。
 
でも、実際にやってみると、動けません。
これは腰に力をいれる方法しか動き方を知らないから。
 
以前、仙骨を起こして、背骨に通す、という事もお話しました。
ほんの1ヶ月ほど前の前の話なのに、遠い昔の気がします(笑)。
その動きであれば、背骨が揺らぐようにして、体を動かす事は出来ますが、どうしても、移動できる距離に限界があります。
刀を見切る目があればいいんですけど、それを身につけるにはちょっと時間がかかりそう。
 
 
 
でもね、子供である、膝下に任せて見ると、仙骨や背骨で動き出すよりももっと速いタイミングで遠くに動く事ができるようになるんです。
手指の時と同じですね。
 
動画をみると分かるけど、足指に引かれて動くと、体がくるりと回転するんです。
でも、この回転をしようと思うと、大変なんです。なにかをしようとすると、つい、腰に力が入っちゃうから。
でも、足指が先に動いた時には自然と体は廻るようになってるみたい。
 
動画の彼も足指に引かれるように試したのはまさに、この時が初めて。
でも、ちゃんと、きれいに動いてますよね。
動画のね、19秒あたりを見て見ると、棒が足に触れそうになった時に、彼の足指がビクって動くんです。この動きこそ、まさに、自分の中に隠れている速い動きです。
この動きが体に生まれても、つい、頭がそれを止めちゃったりしてるんですね。
 
この足指の速さを認めるってのが親がでしゃばるのをやめて、子供に任せるって事と似ている気がします。
でも、この子離れはなかなか難しいです。でも試していれば、親の出る幕は無いな、って気づきますからね。試してみて下しさい。
 
 
 
ありがとうございます。

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