【稽古日誌】素人万歳、いや、みんな人間のプロ

今日は安城市社会福祉協議会にて介護者の集いの講座の2回目。
プロもいれば、普通の方も参加された介護講座。
ここの社会福祉協議会の方は柔軟で、講座の内容もお任せでやらせて頂いて、楽しく仕事ができます。
 
 
 
介護に関しては私は素人。
それでも、プロの方からも驚いてもらえるようになったのは、まさに古武術介護がすごいから。
そして、古武術介護とは単なるマニュアル、手順ではなく、身体そのものの使い方、自分の身体への理解です。
 
今回の講座も簡単な技は一緒にやりましたが、盛り上がってくれば、みんなそれぞれ、悩みに思っている事って違うから、ワイワイガヤガヤ、にぎやかに進みました。
その雰囲気が評価されたのか、来年度の仕事も頂いちゃったりしてありがたい事です。
 
 
 
素人でも伝えられることがあるってのは、逆に言えば、高度な技に依存することなく、身体そのものの能力を伝えられて意外といいのだ。
私はどこにいっても素人。
でも、その素人の技を玄人が驚く。
それは武術の場面でも同じ。
畑違いの武道だからこそ、自分の苦手な部分と向き合え、身体の細かいところが見えてくるから。
 
 
 
みんな、もっと、身体に注目をしたら良いんだと思うんです。
もう、頭に入れる知識って要らないんだと思うんです。
それは武術でもスポーツでも、治療でも。
もっと、自分自身に自信を持てるように導けたらって思います。
 
 
今日の講座もプロの方もいたんだけど、多くは普通の主婦の方。
いずれ、介護が必要になるんじゃないか、って思われている方たち。
でも、彼女たちも立派なプロの主婦であり、ちゃんと年月を過ごしてきた人間のプロです。
たまたまこの数十年は知識が重要視されるような時代になったけど、それはもともと、しっかりと身体を動かす事ができた世代だからこそ、できた学び方だったんだと思うんだよね。
 
今はちょっと、いや、だいぶ(笑)、知識が増えすぎちゃった時代。
一つの技をするのに、何通りも方法を知っている人も多いんです。
 
 
実は、身体に感覚があるって事を学ぶと、これまで学んできた知識が一気に花開くんです。
手順自体はちゃんと、意味のある手順なんです。
ただ、その手順を行う身体がちょっと弱い。バランスを崩しやすい身体になっているだけだから。
 
 
 
古武術はあらゆるジャンルの方に喜ばれるもの、必要なものです。
介護であれば、今持っている知識、手順は全く捨てる必要ありません。
むしろ、その「手順のまま」やろうって思う人がどんどん伸びていきます。
それは、身体をつかった工夫が出来るようになるから。
手順を通して古武術を学ぶと、下手をすると、感覚を見逃して、デモンストレーションだけの技になっちゃうかもしれないんです。
 
 
 
今度、鍼灸師の方たちからお呼びを頂きましたが、鍼灸の技なんて、私から見ると、本当に魔法みたいな技です。
でも、私の古武術の技に興味を持ってもらいました。
人間本来の力の部分、忘れていたものを思い出させてくれた気持ち、なんて感想を頂いて、今から、どんな講座になるのか、ワクワクしています。
 
 
 
憧れってきっかけになるけど、やっぱり、自分に戻ってくるんですよね。
身体っていうところから自分を見る事ができるようになるのが、古武術・・・かな。

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