【稽古日誌】身体は毎日、震えるほど感動している。そして、緊張している。

久しぶりにブログも更新できないほどの慌しさにちょっと、驚いています。
予定していたという事に加えて予想外の出来事でどんどん、時間がとられて行っちゃう。
あぁ、こういうのが「運」なんだな、なんて思ったりした乗り切ってました。
 
 
 
それでも、稽古はすすんで、新しい発見もたくさん出てくるんです。
その一つ一つ、感じた瞬間に感じた事を書こう、伝えようって思った事でこのブログも再開できました。
ひと月でも続くのかなぁ、と思っていたけど、意外と長持ちしてますね(笑)
 
きっと、これは良い稽古ができ、毎日のように発見があるからなんです。
 
 
みんな毎日の生活を変えようと頑張るでしょ。
良い学校に入るために・・・、良い会社に入るために・・・、売り上げを上げるために・・・、病気を治すために・・・、運命の人と出会うために・・・。
もちろん、それは楽しい未来にワクワクしていいんだけど、それとは真逆の事が稽古なんだなぁ、って思うようになりました。
 
 
上手になるために稽古するわけではないんです。
ただ、今、この瞬間、周りをなにも変えずに幸せな気持ちを持てないだろうか・・・って。
それはつまり、出来なくても楽しいって事だったり。
 
それが自然とね、出来ない状況も楽しくなってきたりすると、それまで困っていた状況が解決されちゃったりするんです。
絶対に無理、って思っていた動きが出来るようになるって本当に不思議。
だって、それは周りの人には当たり前に見えても、自分の中では不可能性をずっと感じていた事だったからね。
 
 
 
病気がイヤ、会社がイヤ、環境がイヤ。
どんな事があっても、まず、自分の身体を整えてみる。
身体が整って快適になってくると、今度は心に嫌な気持ちを持つ事が「難しくなる」んです。
 
顔は笑いながら言葉では怒るって出来ないでしょ。
昔、竹中直人さんがやってたよね。
なかなか出来ないから「芸」になるんです。
 
楽しい未来を描ける人はどんどん描けば良いんです。
そしたら、今が楽しくなるからね。
きっと、高度成長時代はそれが遣りやすかったんだと思うんです。
でも、今、将来を楽観的に描くってなかなか難しいんだよね。
知りたくなくっても、年金、保険、紛争、戦争、いろんな問題を知っちゃうじゃないですか。
色々と知ってしまった上で答えを出すって難しいんです。
 
そして、気がつくと、将来に不安を作っちゃうんですよね。
当然、不安な将来からくる今は面白くないもん。
 
 
 
だから、武術は「今」なんです。
今、この瞬間を喜べる状況を考えるんです。
いや、考えるってのは適切ではないかも。
心の底から、身体全体で喜べるようにするのが武術です。
今、この瞬間、ここにいてよかった、自分でよかったって言う喜びを持つ事ができるって今、確信しています。
 
誰でも・・・。
 
 
 
今、身体が震える動きがだんだん自覚してきました。
先週木曜日まではコブシを握った手だけが震えることが出来ました。
甲野先生と手を合わせその技を受けた事で、手から胸、胴体までも細かく振動している事に気づかせてもらいました。
 
身体全体が細かく振動しているって事はそれだけ柔軟性がでるんです。
それまで、怖い、って固まってしまっていた状況でも「動ける」んです。
気持ちを身体が引っ張ってくれているんです。
 
 
 
強い気持ちを持ちたいって未来を描いた時にはその理由が見つからなくってダメだったけど、身体の方が変わってきたら自分への見方も変わっている。それが武術的成長かな。
 
 
そうそう、身体が震えている、って感覚を自覚して見ると、いろんな場面で身体が動いていた事に気づかされます。
昨日のテレビで見た、鉄拳のパラパラマンガ、イチロー選手が応援してくれた女性に対しての感謝の仕方、車の中で聞いた歌もそう。人から聞く話もそうです。身体が感動していた瞬間はきっと、山ほどあるはず。
 
ただ、同時に、身体が締め付けられる苦しさもあるみたい。
自分がどちらの体の状況をキャッチするかでその瞬間の気持ちは違ってきます。
身体はいつも、教えてくれていたみたい。
自分がそれに気づいていない、そういうことかな。
 
やっぱり、自分との対話です。
そして、身体を通しての対話が武術です。
人を倒すためだけの武術ではなく、自分を知るために武術を伝えていきたいと改めて思った一日でした。
 
 
 
おっと、技の話、感覚の話ができませんでした。
また、丁寧に技、感覚の話も更新しますね。
いつも、ありがとうございます。

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