「マニュアル」でも「教え」でもいいんだけど、
わかってるんだけど、できない、という問題がある。
人生を生きるマニュアルなんか特にそう。
ポジティブに考え、行動しよう!
よく言われるし、実際、凹んで弱音を吐いてばかりいる友人や家族がいたら、
頑張れよ!って声をかけるはず。
でも、考えてみたら、それが出来ないから困っているわけで・・・、
言われている側は大変かもしれない。
タバコが値上げになって10日間。
分かっちゃいるけどやめられない、らしい。
禁煙率ってすごく悪いんだそうだ。
中毒だからね。
こういう事を非難できる人っているのかなぁ?
僕はタバコも吸わないし、酒も弱いので、どっちもこの世からなくなっても困らないけど、
中毒のものがある。
お腹が空くと、食べ過ぎちゃうのだ。
まぁ、甘いものが特に・・・というわけではないけど、
女性であれば、デザートは別バラという人も多いはず。
自分がいらない、と思っているものならいくらでもやめられる。
でも、中毒が出ているものをやめるのっては苦労するだろうなぁ、と思う。
それを一言、意志が弱い~と言っちゃうのは可哀想だなぁ。
実は、みんな気がつかない間にたくさんの中毒を持っている。
気がついていないだけ。
考え方もある意味、中毒みたいなもんだから。
ポジティブシンキングに対してネガティブシンキング。
この世の中、やっぱり心配や不安が先に来ると思う。
まぁ、中にはちょっとは心配しろよ、ってのもいるかもしれないけど(笑)
とにかく教えでは明るく楽しく、ありがとう、と生きなさい、と多くの教えは教えている。
色んなものは後からついてくるからさぁ・・・、と。
でも、実際には最初の一歩を思い切って踏み出してみても、徐々に心配の芽がでてくる。
禁煙やダイエットと同じだよね。
こういうのを「現実問題」と言います。
言いっぱなしの教えって多い。
というか、教えは脈々と残っていくものだから、そういうものなんだと思う。
ただ、信じてみよう、と思ってみても、信じられないのが人間。
武術の稽古はこの「現実問題」から解決する方法が学べる。
どんなにいい事、いい言葉を並べてみても、しっかり抑えられた手が上がらない、
そんな状態では、全然ダメだと思う。
ほんの少しの体へのストレスでなくなっちゃう自由では意味がない。
この時代の荒波の中では生きていくのはツライよね。
だからポジティブシンキングには問題がある、と思ってきたのだ。
それでも、今僕は各地の講座で、明るく考えようよ、といっている。
しかもしつこいくらいに(笑)
多分、初めて僕の話を聞いた人は先生はポジティブですね、と言うだろう。
でも、違うんだなぁ、だまされてます(笑)
明るく考えてみたら、上がらなかった手が上がるんだから。
そりゃ、信じるよ。
成果が出てきて、それを体で感じたんだから、どっちが大切かはっきりしている。
ただ、それは「今」自分が信じていること。
これからまたそれは、変わるかもしれない。
でも、その変わっていけるところに希望がある。
手を上げること自体には意味はない。
だって、そんな事、生活の中には出てこないもん。
一生使わない技術です。
でも、その手を上げるということには自分が現実問題をどう解決するかという事が良く現れている。
頑張ってあげようとする人はきっと、毎日の生活の中でも頑張っている。
もうダメ~、と諦めちゃう人は普段でも諦めていることが多いかもしれない。
どっちでも楽しんでそれを選択しているのならいいと思う。
でも、それで「グチ」を言っているのならそれはおかしい。
自分の中にある可能性を見ないままなんだから。
今、僕は手を上げる稽古をする時、そこから何かを学べないかと工夫をしている。
相変わらず、毎日の生活の中では新しいことばかりで困ることもあるけど、
それを「楽しんで」工夫する選択が出来るようになった。
こういう事を学校で教えてくれればいいのに・・・
10年ぐらい前にそんな事を本気で思った。
そんなきっかけを頂いたのが甲野先生。
その感動をどうにか伝えたくって今、こうして仕事にもしてしまったけど、
やっぱり実際にあってもらうのが一番だと思う。
ありがたい事に甲野先生の10/17の講座は定員いっぱい。
しっかりと楽しんでいってください。
そして、自分の生活を体を通して感じてみてください。
絶対、世界が変わります!!