【リアルタイム】手の三角

「浮く」という感覚がわかってからの動きというのは、それはもう、全然世界が変わって感じられるほどの軽さがあるんだけど、なかなかそれを伝えきれない。
もちろん、手をとって、浮きの感覚を渡せば、そこに驚きと共に、浮きの威力をわかってもらえるんだけど、それを「一人で」試してもらうほどに、となるとまだまだ言葉不足のようだ。
 
きっと、そんな思いもあったからこそ、3点立ちが出てきたのだと思う。
3点で支えると全てのポイントにうまく力が均等に流れる。結果として、どこかに重さがかかる事無く、上体を支える事ができるのだ。
その時の軽さは浮きの軽さに近い。
この3点立ちを経由して、浮くという感覚に向かっていっても良いと思う。
 
色々なものに「3点」を探してバランスをとるようにしてみると、これもまた、世界を違った視点で感じられる。
拳の作り方もそう。
ぎゅっと握ってみる。どうだろうか?親指、人差し指が気にならないだろうか?
手のひらをじっとみながら3点をどこにするかな?と考えてみると、足裏と同じポイントに力が入りやすい事に気づいた。
 
この拳を作って柾目返しなどをやってみると、彫刻刀で板を削っていくような固さがある。拳自体を力任せに固めるのではなく、バランスをとることで、外圧に負けない強い拳を作る事ができるような気がした。

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