【リアルタイム】手柄はくれてやれの術理

共同作業についてこれまでも分かった事をいくつか書いてきました。
共同作業というと、相手と自分が半々、50-50です。平等で良いですよね。
でも、なかなか半分は自分というのは難しいんです。誰だって、自分の事が一番ですから。
 
そこで、こんな考え方はどうでしょうか?
「手柄は相手に上げてこちらは影から支える役目」として振舞うのです。
・・・と心構えを出しました。もう、心構えなんていいんだよ、という声が聞こえてきそうです(笑)。
 
しかし稽古を通じて、バランスをとる操法が相手を影から支える事だという事が分かります。
相手を後ろから抱きかかえます。持ち上げません。ただ、そっと触れているだけ。
相手が動きたい事を「察知」して、それに合わせて相手の身体に力が入らないように、調整し続ける感じです。
 
足の弱い人も水の中なら負担が減ります。
重力の小さい星なら高くジャンプできるはずです。
相手にとって必要な力を少しだけ貸してあげるのです。
目立ってはいけません。
 
すると、その仕事、例えば、立ち上がるという動きをした時に、相手が感じるのは「自分が立った」「自分で立った」という感覚です。
空間的に立った、座った、という事よりも、心の中に自分がしようと思った事が出来たという気持ちを持たすことが出来たら、そこからまた「次」に繋がる意欲が出てきます。
 
この動きは介護系の動きに留まりません。
手柄をくれてやる事が自分の最大の幸せになる、という事は色々な場面で応用が出来そうです。思いつくだけでも、二人三人の間の人間関係、子供を見守る親の姿勢、仕事と自分との関係・・・、つまり関係性が問題になっているものには全部応用ができそうだなぁ、と感じています。
 
関係性の達人への秘訣はバランスをとる相手を見つけることかな?と思っていますが、どうなのかな?
さぁ、稽古を続けてこよう。

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