【反射神経】その1 もう一人の自分がいた

最初、手先から動かすという体の使い方を説明し始めた時、みんなが、呆れたような顔をしました。それもそのはず、だって、ずっと、小手先の動きから、体全体、体幹部をよく動かしていきましょう、と伝えていましたからね。

でも、実際にその技を体験してもらうと誰もがその、気配のなさに驚いてくれます。頭で考えていた「手先の動き」と「実際の動き」とのギャップが余計に驚きを作り出すのでしょう。

古武術に限らず少し勉強している人は小手先の動きにならないように、体幹部をより意識して動かすこと目標にします。私自身もこれまでどうすれば、この大きな体をより効率的に動かすことができるかを考え、工夫して、そしてそれを指導してきました。ひとつひとつの気づきはたくさんの人に喜ばれて嬉しかったのですが、動きの変化はいつも唐突です。

その気づきからちょうど3ヶ月たちました。動きの速さから驚く事になったその術理は、最初考えていたものよりも奥深く、自分のという「存在」を考えさせるまで拡がってきています。ここで今日お伝えしたい事を書いておきますね。

この手先の動きに気づかせてもらったおかげで、自分の中(身体の中にも意識の中にも)に自分が考えもしなかったもう一人、違う自分が存在していたという事です。ずっと、そのもう一人の自分に守られてきたのかな?なんて考えてしまいます。そんな事を感じた上での言葉ですので、頭の隅において、聞いていただけると嬉しいです。

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