前回、刀と竹刀の構造の違いを甲野先生が実演を交えて解説してくれました。立派な理論を説明をしてくれる人はたくさんいます。でも、そこにちゃんと目に見える形で機能を感じさせてくれる人はそんなにいません。おかげで、左右非対称だからこそ、速さが生まれ、コントロールもしやすいのだ、という事がある、とわかりました。
今日、豊橋の稽古で心臓の話をしました。心臓は丸くて、その心臓を「自分」と意識してみると、自分が「丸」という実感を得られるのです。丸い自分であれば、前へ進むときに、足を使うことができません。ないのですから、当たり前ですが・・・。
武術の構えに半身というのがあります。自分である心臓はぴったり真ん中にあるわけではありません。そのズレがあるんですよねぇ・・・と言ったところ、甲野先生の稽古にも出られた受講生の方が刀とおんなじですね、と教えてくれたのです。
そう言われて、あぁなるほど~と改めてこの体の不思議さを感じました。なかなか心臓が自分でだからこそ丸い自分が現れる、というのをうまく説明することが出来ません。ただ、前腕を使わずに上腕を使う、膝下を使わず太ももを使う、事を考えていくと、ダルマのような自分が出てきます。これを手がかりに行けば、もっと丸くなりたい、って思う人も出てくるかなぁ、と期待しています。