星と私と年輪

私は私なんだけど、自分が私だと思っていた私は案外簡単に壊れる。武術であればその壊れる瞬間は新しい身体の動かし方、感覚に気がついたとき。それを再現するために言葉にしたものが「術理」だと思っている。

その新しい自分で動いてみると、それまで出来なかった事がウソのように解決してしまう。それどころか、自分が考えていた自分の能力は全部ゴソッとレベルが上がってしまうのだ。
 
でも、これは苦労して身につけたのではなく、自分の中に埋もれていた能力を思い出したに過ぎない。思い出した瞬間、それまでの自分があっという間に過去のものになってしまう。これがきっと、成長。子供の頃にはこんな成長を何度も繰り返し、経験してきたに違いない。でも、大人になって、そういう成長を感じなくなってしまっていた。
 
一つ頭に浮かんだ事がある。
太陽を中心に水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星(入れといて!)と並んでいる。この一つ一つを魂の成長といっている人がいる。それぞれの惑星は決められた道を通り、進んでいる。その道は交わることなく、淡々とすすんでいる。それぞれの惑星にはそれぞれに一番似合う問題を抱えながら、そこで学んでいるらしい・・・。
 
成長すると一つ、外側へといってしまうんだ!
そんな事を考えた。

樹木には年輪がある。
あれも同じように、一年一年、円が外側へと広がっている。
似ている・・・。

自分が成長したと感じた時にはそれまでの悩みは悩みでなくなってしまい、新しい悩みがやってくる。それが分かった事はとっても、大きい。

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