重さが使えるようになって、気がつくことがあった。
それは、「時間」が味方してくれている、という事。
よく、「日にち薬」という事を聞く。どんなに気を聞かせた一言よりも、まぁ、時間をとにかく置いて、気持ちを落ち着けるのだ、という事。しかし、武術の場面ではそんな悠長なことには期待できない。
しかし、重さの力、かっこいい言い方をすれば、存在の力を意識して、そこから生まれたエネルギーで相手に立ち向かうとき、こちらは「筋力」を意識して、力を出さなくてもすむ。これは、つまり、「疲れない」という事だ。重さエネルギーを相手に向けていくと疲れないわけだけど、それを受け取る相手は筋力と「同じ」ように、圧力として受け取る。その圧力を筋力で受け止めていれば、時間がたてばたつほど、疲れてしまうようだ。結果として、こちらはなにもせずに、ただ、そこにいるだけど、「勝ち」を得ることになる。
これはもしかしたら、人間関係などの生活の中でも同じかもしれない。
いやな人に出会う。その人をどうしようかと悩み、思うことは多い。つい、目の前のストレスに対して、なにかしたくなってしまうのだ。この時、重さのエネルギーを相手に向けると、相手も疲れるのはイヤだし、なにかをしても、反応が帰ってこないような相手であれば、もっと、いじめがいのある人を探すだろう。気がつけば、目の前から、いやな相手、苦手な相手が消えていることになる。
具体的な技を求めている人にこういった話は屁理屈に聞こえるかもしれない。でも、この屁理屈が自分の中にもっと強く生きていける、という自信を作ってくれるのだ。単純な手順を伝えることに比べればはるかに手間も時間もかかることだけども、あきらめずに伝え続けようと思う。
その継続させるエネルギーとして、この体が存在していることのエネルギーを使えることに気づいた事はものすごく、大きい。
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