【稽古報告】2012/1/15 名古屋稽古

1月15日日曜日、名古屋での研究稽古を行いました。
午前中、身分に合わない大役を頂いてしまい、膝と手が震えるという貴重な経験をしてきました(笑)。
何とか無事済ませる事ができましたが、こういう経験は後々になって、生きてくるんです。
 
 
 
さて、今日の研究稽古の予定は
・指先を決めると技が利く
・指と脳とのつながりの話
・言葉は繰り返す話
・デジャブの仕組みの話
などなど、用意をしてきましたが、まぁ、大抵、稽古の流れから、違った方向へと向かいます(笑)
 
 
 
開始から1時間ほど前に道場につくと、当然のことながら、誰もいません。
この1時間をお手玉の練習に使ってみました。
お手玉、やれますか?
私はもう、1個でもダメな人間なんです(笑)。
そもそも、子供の頃にお手玉をした覚えもありません。
年末にお手玉を頂きましたので、ちょっと興味が出て、最近、遊んでいます。
しかし、なかなか上達しません。
 
・・・それどころか、お手玉の投げ方がよほど力んでいたのか、右肩を痛めてしまいました(笑)。
武術の稽古で痛めたのであれば、心配もしてもらえますが、お手玉ですからね。
軽いものでも、普段使わないところを使ったんでしょう・・・缶コーヒーも触れないほどです。
まぁ、そんなケガはどうでもいいんです(笑)
 
 
完璧なものよりも、まずは3つ投げて、ちゃんとキャッチをしてみよう、と目標を小さくしてみました。1時間、ちょっと集中してお手玉をして、気づきました。
あっ、最初の一つを考えて投げてはいけないのだ!と、お手玉を手に大の大人がハイテンションです。誰も居ないのが幸いです。
「投げる」という動作は意識がさせるものです。
意識はどうしても、一つのところへ偏ります。
この一つしかない意識を最初に使ってしまうと、2つ目を投げる時、3つ目を投げる時、お手玉をキャッチする時に動けなくなります。
一つ目を投げる動きを「意識」で投げるのではなく、「転ぶ」ようにただ、ポンと投げてみました。この時、まだ、意識は残っていて、動く事が可能です。
一つ目が空中にいる間に二つ目を「意識」で投げます。
そして三つ目を身体に任せて、取りにかかります。
「1、2、3」と声に出しながらやってみると、できなかった動きに光が見えました^^
 
 
とはいえ、全く次につながる気配がありません(笑)
たまたま稽古に来られた若い男性がなんと、お手玉が上手で、まだまだ先は長いな、楽しいな、と思ったしだいです。
 
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さて、こんなお手玉をしながらも、頭の中ではこれ、武術に使えないかな?と考えています。
研究稽古の参加者がお見えになった事でさっそく、稽古、研究開始です。
 
 
 
まずはなにより、新しい動きを身体で確かめてもらう事が大切です。
今日の新しい動き方は「指」です。
この指の使い方一つで、ウエイトトレーニングで鍛えなくても、強い力が生まれてくるじゃないか、という発見です。
いや、力が生まれてくる、というよりも、もともと持っている力が指の位置が決まらないために、この手に迷いが生まれているんですね。迷っていると、手にやわらかさが隙となって生まれてしまい、自分の力を伝え切れていない、という単純な理屈です。
 
 
こんな感じで力いっぱい、体重を乗せて抑えてもらいます。
これを「崩さず」あげてみたい、と考えました。
T1_3
当然、普通にやれば衝突しますよ。
この時なぜ、衝突するかと調べてみたら、自分の心に迷いが生まれているんですね。
そしてその迷いを取り去るのに有効なのが「指」です。
指をどう動かすかと言えば、「適材適所」。
なぜ、迷いがなくなるかといえば、自分の指先は「ここに居ていい」という、指としての役割をやりきった感を感じられるからです。
ここでは難しい事を考えずに、「丁寧に開く」「丁寧に握る」事を考えました。
そして、「丁寧」という事を「具体的に」考え、身体で再現性を持って表現できるようにするのが稽古なのです。
今日はその丁寧さを単純に開く回数、握る回数を増やしてみました。
普通「手を握る」動きをすると、「1回」握ります。
しかし、これを「3回」に分けて握ってみるのです。
まず、1回。まだ、上げてはダメです。
T21
 
 
 
そして、2回。まだまだガマンです。
T22
 
 
最後の親指、3回目です。この形になった時、それまで、意識することなく、ただ、握っていた時よりも「丁寧に」握れているのです。まぁ、コブシの精度が高まっているんでしょうね。
T23
 
 
さぁ、上げてみます^^
この時、ポイントは相手を「崩さない」という事。
バランスを崩す事はまた、別で考えていきます。
T2s
 
 
 
 
同じように、手を開くのも3回に分けて。
1回目、小指を開きます。
T11
 
 
2回目、人差し指を開きます。
T12
 
3回目、親指を開きます。
T13
 
 
すると、手がしっかり、隙なく開く事ができます。
「この手」が丈夫で強いんです。
自分の持っている「普通の力」を無駄にすることなく、相手に伝えてくれるんですね。
T2
 
 
 
 
 
 
では技を変えて見てみましょうか。
片手の腕をそのまま下に崩します。
これも、普通にやれば衝突です。
同じように、3回に分けて、「丁寧に」手を作って落とします。
 
 
1回目、小指。
Shot0002
2回目、人差し指。
Shot0004
3回目、親指。ちょっと握ってから「ただ、普通に」降ろします。
Shot0005
はい、こんな感じです。
Shot0007
 
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とにかく、迷いが出ない、というのがメリットなんですが、「今の時代」、この指のポジションを決めている人はほとんどいません。
「今の時代は」、といったのはまだ、「お作法」が残っていた時代はこの指の先にまでしっかりと意識が届いていたんではないか、と考えられるのです。
だからこそ、腹の据わった、決断力を持って、生きていけたのではないかと想像しています。
そんな強い身体を私たちは受けついているんだ、と感じると、可能性を感じざるをえません。それが「誰でも、等しく」ですからね。もっとみんな自信を持って良いんです。
 
 
 
びっくりする、という練習を受身で試してみました。
後ろからバンッ!と突き飛ばしてもらいます。
それに対して行うのが受身ですが、この時、指をただ、普通にしていると、指先に神経が届いていません。ふにゃふにゃです。
 
すると、突き飛ばされた瞬間、「つい、無意識に」、指先に力が入って、バランスをとろうとしてしまうんですね。
こんな感じで。
 
Shot0071
しかし、こんな風に手をついてしまえば、脱臼などケガして大変です。
だからこそ、受身の稽古を・・・となるのですが、そもそも私たちには受身をとる力が備わっているみたいなんです。
問題はびっくりした瞬間、手を出さなきゃいいわけです。
最初から、指先全部にちゃんと、意識を届かせ、ポジションを決めてみます。
先ほどお話した丁寧に握る、開く、という事です。
丁寧にしっかり握ってみれば、まるで、ドラえもんの手です。
それぞれの指はしっかりと位置についていますから、働く「余地」がありません。
だからこそ、不意に突き飛ばされた驚いた時も、指はなにもできないのです。
 
 
Shot0082
 
 
すると、自然と今度は胸や背中、腰や腹など「体幹部」が働き出すんです。
体幹を動かそう、とがんばっている人も多いですが、動かす努力よりも、でしゃばりな指先、手先を落ちつかせることの方が大切なんですね。
ドラえもんの手状態で突き飛ばされると、こんな感じですね。
 
 
Shot0074
 
 
立っていても同じです。
普通はつい、手がでます。しかし、手を出すというのは受身じゃないですからね・・・。
Shot0119
Shot0122
身体に任せられるように、手指のポジションを決めてみます。
すると、びっくりはしても、その瞬間、手ではなく、体幹の方が働くんですね。
Shot0124
太刀取りに使ってみましょう。
突き飛ばされた時と同じように、目の前に刀が現れると、「怖い」んです。
びっくりするんですね。
つい、反射的に手が出て、守ろうとしてしまうかもしれません。
突きや蹴りはそれで受けられても、触れれば斬れる刃物では大変です(笑)。
 
K1
 
 
手が動いていかないように、手指それぞれを持ち場所に着かせて安心させます。
すると、その反射する手に振り回されなくなるので、作戦を立てられるようになるのです。
今日の太刀取りは「かわさず転ぶ」作戦でやりました。
刀が目の前に現れた時、わざと転ぶのです。
交わしたい!と欲を出した瞬間、地面を蹴ってしまい身体が居ついてしまうのを防げます。
こんな感じですね。
 
 
K2
K3
 
ここで、「お手玉」の原理が役に立ちました。
最初に書いてあるお手玉のところを読み返してみてくださいね。
「転んで」、「意識して」、「身体に任す」という手順が身体をよく動かすんです。
転んでいる最中は身体は無重力、浮いています。
次の瞬間どこへ行きたいか、どうかわしたいかを「意識して」動きます。(この時は地面を蹴ってる感じがありますね。)
落下していたエネルギーに方向が加わりますから、身体はより大きく崩れていくのを今度は「身体に任せて」見ればおしまいです。
うまくいけば、ちゃんと太刀をかわしていけます。
 
K4
K5
  
 
、いろんな技で試しましたが、「転ぶ」という事はやはり、重要、普段私たちは転ばないように意識しているのを感じます。
転ぶというのは日常生活で言えば「失敗」です。アクシデントといってもいいかもしれません。
特に仕事なんかではアクシデントを楽しむ余裕はなくなってきましたよね。
しかし、アクシデントや失敗を通して学び、成長していくものだとおもうんです。
それでも、まだまだ予想外のアクシデントは出現します。
問題はそのアクシデントに遭遇した時、パニックを起こさないようにする事だと思うんです。
アクシデントに対して、転びたくない!と考えてしまうのは受身の実験と同じです。
自分の頭を働かせすぎると、どうしても、身体が緊張し、もっている力を使いこなせません。
武術思考が役に立つってこういうことです。
稽古を通して、自分が大切だと思っている事が180度変わるんですよ。
価値観の転換がもう、めまぐるしい(笑)。
 
 
今日の新しい自分への入り口は「指」でした。
この指が落ち着かないんです。だからこそ、でしゃばって、つい、動いてしまうんです。
脳という字と悩むという字は似てますね。
そもそも脳というものは悩むものなんでしょう。
色々な可能性を考える働きはあっていいです。
だからこそ、これだけの文明を作ってきました。
選択肢をたくさん持つ、というのは武器をたくさん持っている事と同じです。
しかし、いくらたくさんの選択肢、武器を持っていても、実際にその武器に対して信頼をして、決断し、行動する事ができなければ、無意味です。
頭の中にはたくさんの悩みがあるかもしれません。
特に現代はこれだけ価値観が多様化した時代です。経済、政治、原発、あらゆる問題で、たくさんのゴールがあり、立ち位置、見方でたくさんの正解が生まれてきます。
だからこそ、多数決というシステムが生まれたのかもしれませんが、多数決して決まったら協力一致して行動しなくてはうまく動けません。
しかし、頭の中の悩みはやっぱりケンカですよ。
その頭の問題を頭で解決しようとしたらいつまでたっても、終わりません。
考えている間に終わりです(笑)
武術的思考は身体にその悩みを解決させるのです。
どんなたくさんの悩みがあっても、指がどうなっているかをしっかり感じ、その場所を決めると結果的に迷いがなくなるんです。
お化けのように手をぶら~んとさせて、「僕決断しました!僕に任せてください!」という人はいませんよね(笑)
仮にいたとしても絶対、任せません(笑)
「やります!やらせてください!」という時の手はしっかり、力強く、手を握りこんでいるはずです。
身体と頭の関係は面白いです。
つり橋効果ってありますよね。
ドキドキするつり橋で好きな人に告白すると、成功率が高い、というものです。
楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのだ、というのも同じかもしれません。
怖いからといって、指をそわそわさせるのではなく、まず、どんな状況でも、指を決める、という事をしてみれば、結果として、迷わない自分を見つけることができます。
まずは、ここで一区切り。
言葉とデジャブの思考実験はまた、今度。
稽古って考える事ではなく、体験する事です。
なんとか、言葉にしましたが、ぜひ、体験してくださいませ。
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