【稽古日誌】術理は見えないから、感じるしかない

来年度から新しく勝川の文化センターでも古武術講座を始める事になり、その書類を整え手渡しに行ってきました。
「古武術講座」と言っても、一体なにを、どう伝えればいいんだろうか・・・と、未だに困ります。
ある人はそれを介護だと思うかもしれないし、ある人、刀をブンブン振り回すものと考えるかもしれません。
でも講師である私は、心と体が一つである事が「分かる」ところに最大の喜びがあると思っていたりするから厄介です(笑)。 
 
 
 
いつも思うんだけど、本当にこれは不親切な話。
だって、私自身は甲野先生の「技」に惹かれて稽古を始めたんだもん。
気がついたら、武術の稽古を通して感じられる身体の感覚が心という形のないものを理解するのに都合がいい、という事がわかっちゃったの。
以来、ずっと、楽しく、稽古を続けてきています。
 
 
 
でも、もし、いきなり身体とは、心とは、運命とは・・・となってくればきっと、止めていたはず。
 
私が教えている少林寺拳法も似たようなところがある。
戦争が終わったばかりの日本で少林寺拳法の開祖は「教え」を説き始めたそうです。
しかし、混乱期の日本ではその「教え」に耳を傾ける人は少なかったそうな・・・。
それでは、と始めた活動が「ケンカの仕方」を教えると言う事。
自分の身は自分で守る事が必要な時代であったのもマッチしたんでしょう。その後、少林寺拳法に入門する人はぐんぐん増え、現在では累計100万人を優に超えているはずです。
 
 
ケンカの仕方を習いつつ、心の修行が出来るのが少林寺拳法ですが、組織が大きくしっかりとするのと、世の中が機械化、サービス化に変化する中で、私たち一人一人が「身体」というものを感覚的に理解できなくなって来てしまいました。
 
身体を使わなくても暮らせる時代です。
身体の感覚が失われていったのも仕方ないかもしれません。
カラダラボで伝えているのは技以前の「身体」という事です。
突いたり蹴ったり投げたりという「技」ではなく、立ったり座ったり、歩いたり、という日常の振る舞いの中の身体の感覚です。
 
技はもう、みんなそれぞれ、たくさん知ってると思っているから。
技ではなく、術理、身体の感覚を身につけて欲しい、と思って、活動しています。
 
 
 
とはいえ、それは「見えないもの」。なかなかそれを大切にするって難しいよね。
いや、もう、すでに大切にしようって事は十分すぎるほど、知ってるんです。
ただ、感覚がないからこそ、大切にしている、と思い込んでいる状態です。
私がそうでしたからね。
丁寧にやろう、とはまさに「感覚的」な事ですが、丁寧にやっているかどうかをチェックする感覚がないんですもん。
 
 
 
目の前になにかあれば、ちょっと、持ち上げてみてください。
コーヒーカップでもいいし、携帯電話でも良いです。
その時の腕の具合、掴んでいる指の具合、支えている肩の具合ってどうなってる?
それに気を配り、より、快適になるように工夫をしていくことが稽古です。
 
特に、指先なんかは意識の集中がしやすいところ。
微妙にかかる力を見ていけば、十分、それだけで、感覚の稽古になります。
指の腹に触れている摩擦の力、モノの重さと指の間に生まれる圧力ってあるんだけど、普段はまったく、気にしていないはず。
 
でも、この気づいていない感覚を見つけることができれば、技の精度はガラリと変わるんです。
 
 
 
これって、「認識」なのかな。
術理ってのは「見えない」ものかもしれません。
でも、「感じられる」もの。
難しいのは最初の一つ。
 
術理はこういうブログの中ではどうしても、「言葉」で解説をする事になります。
もちろん、YouTubeで見ておいて、という事も出来ます。
ただ、それだと、分かる人にしかわからないもん。
私はいつも、分からない側の人間だったの。
甲野先生はご自身の身体にあった感覚を言葉に乗せて伝えてくれました。
 
例えば、それは「身体を決してねじらない」みたい感じで。
身体を捻って蹴りだす事で力を出すのが当たり前な私にとって、その言葉は真逆な事を始めるきっかけになりました。
 
当然、最初はできません。
でも、諦めずに、何度も試していると、いつしか、自分の中の感覚を探している自分がいることに気づいたんです。
どこが最初の一歩だったかは忘れてしまったけど、難しいのはこれまでの「やり方」を捨て、自分の感覚に従う必要があったから。
 
 
 
ハサミの原理で説明している左右の手の連動性は見えないけど、確実にあるものなの。
手についた砂を払うように、パッパッと手をあわせてみてください。
その時、左右の手が同時に動いていますよね。
それが連動です。
 
何気ない動きであればあるほど、左右の手は微妙に連動してるの。
ただ、何気なさ過ぎて、気づけないんです。
もうすでに、自分の中にあるものに気づくだけだから、いつ、それに興味を持って始めても遅い事ってありませんからね!
ちょっと、今日は長くなってしまったので、「技」の説明ができませんが、また、改めて、丁寧に、細かく、動きを言葉にしてみます。待っててください。
 
 
 
それでは。
いよいよ、来週です。
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