【思考実験】ガンキャノンと罪と罰

ガンキャノンの稽古で気づいた事がある。
加害者と被害者という事だ。
 
例えば、財布を盗まれたとする。
盗んだものは目の前に財布があったから、と答えるかもしれない。
でも、盗んだことには変わりないのだから、罪は償わなければならない。
では、そこに置いた側はどうなのだろうか?
もちろん、現代ではそれは評価できない。
でも、そこに置き、盗もう、という気持ちを沸きあがらせた「罪」があるかもしれない、と思ったのだ。
 
相手から押されたときにどう対応するかを確認する技がある。
手をつかまれ、押される。その押された事に対して、自分がどう感じ、どう思い、どう行動するのかを観て行くのだ。
うまく自分の中のバランスが整うと、思った以上の力が生まれ、相手との間にも摩擦がなくなり、すっと相手を崩す事ができる。
 
この技を手首ではなく、ガンキャノン状態、つまり、肩に引き上げた腕の上腕を押してもらうのだ。
稽古仲間にその形をとってもらい、抑える側にまわって驚いた・・・。
だって、押し込もう、とする気持ちが沸いてこないのだ。
攻撃をする前はやる気満々で相手を「倒す」という気持ちで向かっているにも関らず、相手の上腕に触れた瞬間、ダメ、というのがわかるのだ。
 
これを先ほどの財布の場面に当てはめると・・・
盗む気満々の人がいても、その気を出させない事ができる、というわけだ。
う~ん、そんな事ができたら、また楽しく過ごせる材料が見つかった!

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