温故知新

温故知新という言葉があります。
古きを訪ねて新しきを知る、ということですが、現代のように新しいものが次々に出てくる時代においては、なかなか感じることができないかもしれません。
今私が伝えたいと思っている「武術的身体の見方」もどちらかといえば、古いものと言えるものでしょう。
それぞれの専門の中で、次から次へと新しいテクニックが出てくるこの現代において、わざわざ、全てのテクニックを捨てて武術に答えを求めるなんて、非効率的に思えますよね。
しかし、自分の体の中を探り、感覚を広げ、自分の中にこれまで見えなかった本当の身体を発見したとき、そこにものすごく大きな喜びが生まれてきます。武術はその、人間本来が持っている感覚ということに気づきやすいものなんです。
そして、この感覚に素直に喜ぶためにはどうやら、期待感が全くない方がいいみたいです。
幸いなことに現代では武術と言うのは古くて、もう、役に立たないものと思われている人が多いです。
だって、インターネットが普及し実際に目の前に人がいないコミュニケーションさえ、あるのですからね。
ただ、この拳を使って殴り合うことが武道だと思っている方には想像もできないかもしれませんが武術、武道というのは現代のようなバーチャルなコミュニケーションを必要とする場面においてもそのまま活用できるものなのです。
なぜなら、武術は相手を分析し、対策を練るものではなく、自らの中の身体と心を整え、その状況をつらいというものではなく、自分にとって必要なものとして認めるための方法と言えるものだからです。
もし自分自身の中にあるモヤモヤとした気持ちや、抑え切れない体の感覚がある人は、武術をそういう見方で少し考えて、気楽に試してみると、思いがけず新しいことに気づくことができるかもしません。
今週末は名古屋、来週は大垣、浜松にて稽古を行います。新しいものを見たい!感じたい!と思われる方はぜひ、おこしください。
稽古の予定と申し込みはこちらから。

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