【稽古日誌】無意識に気づこう!

今日は名鉄コミュニティーサロン西春での講座。
ちょうど、先月、ここの講座で肘から先を捨てるって事をはっきりと言葉にしたのを思い出しました。
肘から先をホーミングミサイルのように、ぽとっと落とすんです。
その後、肘から先が「勝手に」相手(目的)めがけて飛んでいくんです。
自分の頭ではわからない動きで手が動くんですから、相手はさらに困るんでしょうね。そのわからなさが相手の虚をつき、崩すんだと思います。
 
 
 
手が勝手に動く…。
そんなこと、自分には無理だと思っていたんです。
治療家の人の中には自分の手が相手の体の悪い場所へ自然と、無意識に動く、という人がいます。
そんな魔法みたいな事にあこがれてました。
あぁ、自分にもできればいいのに…と思いつつ、どう考えてもそんなのは無理です。
 
でも、その考える作業がじゃまをしていたんです。
自分の手足は勝手に動く、という事がわかると、逆に今度は、自分が考えて何かをするよりも、はるかに手足に任せてみた方がいい、という事がわかります。
 
 
 
このブログを書いているのもそう。
時々、iPhoneの音声認識アプリで書くこともあるけど、ほとんどはキーボードで書いてます。
その時、キーボードを打つ手は自動的です。
きれいなブラインドタッチではないけど、ほぼ、無意識にキーを打っています。
その一つ一つの指の動きを頭で意識してコントロールしているわけではありません。
 
 
 
手が自動的に動くってのは特別なことではなく、自然なことなんです。
いや、むしろ、普段の生活の中で不自然なときってほとんどありません。何気ないときって自然なんです。
 
ただ、自分にとって、いやなことに出会ったときに、自分のその状況とかをつい、考えちゃうんです。
その考えてしまった時に自然な状態に戻るためのものが武術です。
 
 
 
目の前に敵がいる。しかも、その攻撃は自分にとって、怖いもの。
この時、普通でいるってのが難しくなります。
でも、実は、普通に、自然体でいれば、その状況を気にしないで、乗り越えられるほどの力を持っているんです。
 
 
 
その自然体の目安になるのが手足に任すことであり、その両手の間に連動を持たすことなんです。
連動を「作ろう」とすると、うまくいかないんです。
 
 
 
自分の手足に任すことができるんだ、ってのをどう経験するかがポイントなんだけど、どうですか?普段の生活の中で考えることなく、体に任せてる事ってありますか?
なんとなく、生活の中でだんだん手足に任せていくウエイトって減っている気がするんです。
理由は機械が高性能化してきているからかな?
スイッチ一つでものすごい働きをしてくれるもんね。
いや、最近はスイッチも押さないで、勝手に一番効率よく働くように、動いてくれていますね(笑)。
 
 
 
機械だけじゃないよね。
仕事の仕方もそう。
ちゃんと相手の顔色を探って答えをだすよりも、業務システムをちゃんと動かすことが主になっちゃったりしてないですか?
仕事の内容もどんどん、新しくなって行くし。
 
さらに、失敗を経験として受け入れ、体で覚えさせてくれる余裕もなくなってきたりして…。
新人であっても、成果をきっちりと求められる時代です。いやぁ、大変な時代です。
 
 
 
手足の力ってすごいんです。
無意識の力ってすごいんです。
でも、無意識の力に気づかせてくれるチャンスがないまま、大人になっちゃってるんです。
だから、武術なんです。
武術を無意識のまま受け止められる人は才能がある人。そういう人は、まぁ、そのまま、やってくれればいいんです。
私が得意なのは、武術を通して、普段の自分、無意識の自分をみてもらうこと。
誰にでも無意識ってありますからね。
意識しないときに生まれる力を見て欲しいなぁ…。
 
 
 
今日も、楽しく過ごせました。
ありがとうございます。

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