量子力学と武術

じつは個人的に楽しんでいることがあるんです。もちろん、古武術関連で。
 
それは、自分の知っている事を身体で再定義するという事。
ちょっとなに言っているのか分かりませんね(笑)。
 
自分でもうまく説明ができないので、あまり話した事がありません。ただ、私がここまで古武術にハマリ、また、技が変わってきたのはこの「再定義化」を楽しみに変えることができたからだと思っています。
 
 
 
例えば最近、量子力学で言う世界がこの自分の身体にもある、という事がわかりました!
いや、この身体に量子力学的な世界があるのは当たり前かもしれません。だって、全て世界は小さな「ひも」で出来ているんですから(笑)。
ただ、その不思議な理論をアタマで知ってはいても、この身体で感じるのはどうしても、衝突ばかりが現れるニュートン力学の世界です。
 
 
 
もちろん私は専門家ではありません。真面目に学校で勉強したわけでもありません。それでも、小説やマンガ、映画やゲームなどで目に見える世界と原子よりももっともっと小さな世界ではまったく違った法則がある事を知っています。
ただ、知ってはいてもそのミクロの世界を実感できる事なんてほとんどありません。
 
ミクロの世界を語る人の中には夢の世界、想念の世界はそのミクロの世界に近い、といわれる人もいます。だからこそ、あらゆる可能性を実感する事ができるのだ、と。
しかし、私は武術を通してこの世界を探しているものです。目の前にリアルに現れている問題を無かった事にして夢の世界にいくことなんて考えられません(笑)。
 
 
 
おそらく、ミクロの世界を物理学とは別に物語として語る人の現実感の無さはここにあると思います。
目の前に実感している問題を無かった事にしている事を皆分かっているんです。
 
ミクロの世界は同時にあらゆるものが存在しているそうです。
こういう飛んだ理屈を今、たくさんの人が頭の中では理解し始めています。
でも、それを「今」実感できることってあまりありません。
 
 
 
でも、ふと、この手のひらを動かしながら、この手のひらはそのミクロの自分を表しているんだ、と分かったんです。
もちろん、この「分かった」は自分の中だけで起こったことです。誰にお墨付きをもらったわけではありません。でも、誰にもお墨付きをもらわなくても、自分の中に確かなものを感じた事がうれしいんです。
 
ミクロの世界で説明されている無限の可能性ってのはこんな事だったのか、と身体でわかった事がなによりうれしいんですから。これが「再定義」ってことです。
 
 
 
こんな遊びを古武術に出会い、身体の感覚を自分で掘り下げる事ができるようになって行っています。その自分の中で再定義できた事を周りの人の顔色を見ながら、ここまでは大丈夫かなぁ、と恐る恐る語る事はありますが、楽しさはあまりありません。だって、あからさまに分からないって顔がでてくるんだもん(笑)
 
本当に楽しいのは自分の中に納得が生まれた時です。
武術の面白いのはその納得を出来ない技ができるようになる、というしっかりとした身体で感じられるレベルでわかるからです。
 
 
 
例えば手のひらの話で言えば、手のひらをくるくると廻している間と言うのは途中が無いんです。これ、時間が無くなっていることかも、って思ったんですね。
もちろん、ビデオを撮り、スローで廻せばその「途中」が見えてきます。でも、その途中はビデオを通した途中です。実際にくるっと廻した時には瞬間に裏と表がひっくり返ります。
 
もしかしたら裏と表は今、同時に存在しているのかも・・・。
私の心の中ではそんなわけのわからない事を考えながら動いているんです。裏と表をひっくり返す事ができない、と考えれば、裏の可能性はゼロです。
でも、同時に存在している、という事をまず認められると出来ない、という可能性がなくなっていきます。
 
自信がなくなるってのは、出来る可能性がゼロってことです。でも、手のひらに関してみるとなんとかなる、って思ってしまうわけです。これ、失敗をしようとしても出来ない、って事になります。ちょうど、自転車に乗れるようになってしまった人が乗れなくなる事ができなくなる、ことに似ています。つい、乗ってしまうんです。乗れない「フリ」は出来るでしょうけど、心の中では自分は乗れる、というのを変える事はできません。
 
 
 
 
抑えられた手を前に出す。柾目返しという技があります。ただ挙げるだけです。
この技だけで私はここまできました。もちろん他の技も行いますが、おまけです(笑)
抑えられた瞬間、相手と衝突が生まれます。その衝突の回避法として丹田に力を入れたり、正中線を意識してまっすぐ入ったり、体幹を動かして重さを使ったり、肘先の早さを利用して虚を作ったりしてきました。
 
それらの工夫には全て時間が必要でした。より大きなエネルギーであれば相手を崩す事が出来るんです。
でも、手のひら返しは違うんです。ぱっと、大丈夫な自分になれば良いんですから。その瞬間、抑えていた相手はこちらを見失う感じがあるんです。
 
 
 
そんな事を通して世界を、宇宙をこの体で確かめる楽しさがあるんですけど、なかなか伝える機会がありません(笑)。
もちろん、どんどん聞いてもらえればこちらも喜んでお話しますが、多分聞くほうもそうとう、勇気がいるはずです(笑)。
 
 
 
文化センターの講座の2時間ではまず無理。大人の武道塾ではなんとかなりそうですが、それでも、つい、身体の動きが主になってしまいます。身体の動きはおまけでひたすら再定義だけを目的にした場所も作りたいなぁ、と思っています。私自身の楽しみのためにです(笑)。
 
 
また、変な話していきます。お付き合いください^^

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