上から目線の技

気がつけば11月。今年もあと、一月ちょっと・・・。信じられません(笑)
 
 
 
色んな意味で忙しさを味わっていますが、少しずつ落ち着く事も出てきたので、また、稽古日誌を再開できそうです。
日記は更新できなくても、技や術の気づきはどんどん出てきます。気づきの多くはつながりの中で出てくるモノなので、出来ればそのつながりを眺めていて欲しいなぁ・・・なんて。
 
 
というのも、新しい動き方が見つかると、それまでの動き方の説明が端折られるから(笑)
いや、丁寧に説明をすることもできるんですが、どうしても、気持ちは新しいところに行ってしまうから。まぁ、最新の動き方は興奮している分だけ分かりにくい、ってのもあるかもしれないので、どちらがいいとは言い切れませんが。
 
 
 
先週の金曜日、短刀取りの稽古の際、体がグッと下に「落ちていきました」。
これまでも「膝を抜く」という動きを通して重心を下へ落とすという動きは行っていましたが、それまで感じたことの無い「落ち方」でした。
落ちている間、体がふわっと浮いたんです。きっと、エレベータが落ちる時ってこんな感じです(笑)
 
 
 
体が浮いている間、足は使えませんでしたが、手は動きます。
足が使えないため不自由になるかと思いきや、手も軽いんです。どうも、体に生まれる緊張が出てこないからみたいです。
 
 
 
甲野先生は昔、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような動き、と通常の動きを語られていました。
改めて恐怖を感じてしまったときの体がブレーキになっている事に気づいたんです。
 
自分の体にこんなにも「ブレーキ」がかかっているとは夢にも思いませんでした。
 
 
 
あれから3日間。
今日、一つのアイデアを秘めて稽古に向かいました。「ずれ」です。
骨盤を締める事に気づいた時、体からねじれをとる事で、固まった体を横へとずらす事が出来るようになりました。横への微調整で相手からの攻撃に対して体の緊張を生まなく出来るんです。
 
 
この動きが出てから短刀取りへの恐怖心が全然違ってきました。また、苦手な人、苦手な事に対する自分の向き合い方を変える事も出来る、とわかりました。実は自由だと思っていた世界はとっても不自由な世界だったのです(笑)
 
 
 
もしかしたら、これと同じ事が「上下の方向」にもあるかもしれない、そう考えたんです。
今日、今さっきですが、色んな技で試してきました。結果は思った以上に効果的!
相手の動きに惑わされず、冷静に眺め続ける事ができました。
横方向へのずらしは「突き」に対しては有効でしたが、「払い」に対してはずらしきれずに、課題になっていたんです。
それが上方向へとずらして見ると、それまで困っていた払いの動きに対しても体を固めず、見ていられます。
 
 
 
この感覚、まるで、「上から目線」です(笑)
余裕を持って、目の前の相手と対峙できるんです。
頭で考えれば怖い事が、体の動き方を変えて見ると、平気になる。斬られてもいいんです。ただ、心にビクリビクリを作りたくなかったんです。それが可能になる動きです。
こんな急激な変化をこれまで、何度も体験してきましたが、この短刀に対する動きは長年の夢だっただけに、思わず、日記を書いちゃいました(笑)
 
 
 
ただ、いつものごとく、この新しい見方はこれまでにも平気な時には当たり前に行われていたのも感じています。恐怖に対して体を緊張させるのは、そのことに対して「出来ない」と自分で決めているんだ、と改めて感じています。
自分自身、これまでずっと、自分に対する評価をずっと、落として生きてきました。でも、やっぱり、人間は凄いんです。それを体感してしまった以上、それを伝えないわけにはいきません。
 
実はこういう気づきで何ができるか、ってのには興味がありません。もちろん、スポーツにも仕事にも、武道にも即使う事は出来るでしょうが、どうでもいいんです。ただ、自分の事をちゃんと知った上で生きていくならば相当楽しいんだ、それが伝わってくれたらなぁ、と思います。
 
 
 
久しぶりの日記なので、グダグダ感満載ですね(笑)
稽古で違いを感じてもらいます。
 
 
 
そうそう、体の動きと五行説の関係、斬るって話も書いて残しておきたい、と思っています。また、お付き合いください。
 
 
 
甲野先生の浜松稽古会、現在募集中です。
今回は平日の月曜日、夜ですが、もし都合がつくならご参加ください。
今回も懇親会まで考えています。
平日なので、いつもよりは人数は少なめになるはずです。濃い時間を共有できると思いますよ。
詳しくはカラダラボのウェブサイトをごらん下さい。

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