今の自分を否定し続けるという自信の持ち方

 稽古の中でも、毎月お配りしている小冊子の中でも
 「自信」をもちましょう、今の自分でいいんだよ
 という事をよくお話しています。
 
 この「自信」というのが曲者で
 自信を持とうとすると、逆に落ち込んでしまったりして
 なかなか自分の不安を取り除く事ができません。
 
 甲野先生は
 「私にはスランプがない」
 と言われます。
 
 実は僕もそうです^^
 スランプがありません。
 
 なぜでしょうか?
 
 それは今の自分の技やココロの持ち方、カラダの使い方が
 全然ダメ・・・と思っているからなんです。
 
 スランプというのは過去の自分の力に対して
 あの時はよかったのになぁ・・・と
 振り返ったときに生まれてきます。
 それが無いのですね。常に今の動きの方が「まし」なんです。
 
 最初に「自信」を持て、とお話しました。
 でも「今」の自分の事を「ダメ」と否定をしています。
 矛盾しています。
 
 でもこういう自信の持ち方もあるんですね。
 自分が一番「今の自分」を否定し続けるという自信の持ち方。
 
 なぜなら今自分ができることが
 ゴールだったりするわけが無い、
 「可能性」の大きさを信じているからです。
 
 仕事で講演、講座を頼まれるようになって、
 動きを評価していただく機会も増えました。
 褒められる事はうれしいですが、反面、
 これがゴールであるならいやだなぁ・・・と本気で思います。
 
 自分に向き合っていると生まれてくるのは
 変化です。変わり続けているからこそ、
 今の自分を一番厳しく見続けていくことができます。
 
 変化という事に対して恐れが抜けた事がよかったのかな?
 そうは言っていても、まだまだ恐れの方が多いと思います。
 ついつい今の自分の持っているものにしがみついてしまうんですね。
 
 それを捨てる稽古が出来るものが武術です。
 今までの技の元になっている術理を全部さらけ出して伝える事、
 これは捨ててるんです。
 自分の得意なところを全部伝えていく。
 
 勝ち負けを競うような世界では考えられないかもしれません。
 でもこの捨てていく作業が自分の中に新しい気づきをもたらします。
 不思議なんですけどね。
 頭で考えてもいけません、カラダを通して感じてください^^
 
 年内の公開稽古は2回、浜松と名古屋です。
 詳しくはjun@karadalab.comまで

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コメント

  1. ヤマシー より:

    捨てることによって、またさらに新しいものが入ってくるのですよね[E:shine]
    私も自信を持ちたいと思いながら常に自己否定してます。
    ただそれが私の場合、常にスランプなんです。
    野球のキャッチボールでもイップスで、球を投げる時にうまくコントロールできなくなります。
    ボーリングをする時もなかなか1ピンに当たらず、仮にストライクやスペアを出してもその後にガーターでうまくスコアを稼げません。
    スランプ状態が身体に不自然な力みを生じさせてるのだと分かっていますが、それをどうしたらよくなるのかが分からなくて苦しんでいます。

  2. ジュン より:

    もともと私はスランプの元になる「よかった頃」がなかったんです。自己否定をするような強さもありませんでしたし・・・。
    自分が一つ一つ変わることに対して楽しさしかありませんでした。でもその身につけてきたことが「特別なもの」でも「努力の賜物」でもなく、人間の持っている「自然さ」なんだと感じるようになりました。
    どうしても言葉ではちぐはぐになってしまうので、迷わせてしまいますね^^
    講座の中ではいつも言っていますが、「話半分」で聞いてください(笑)

  3. テラ より:

    はじめまして、テラです。
    スランプ状態をどう考えるかで、前向きにも後ろ向きにもなるということですね。

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