稽古日誌

【稽古日誌】甲野先生名古屋講習会、終わる。

甲野先生をお招きして講習会。
2ヶ月の間を置いての稽古会を長いと見るか、短いと見るか・・・。
 
先生とご縁が出来た時、時間は有り余っていたものの、名古屋と東京の距離はちょっと遠くて、月に一度が精一杯だった。まぁ、お金の事情だったんですけど。
今考えてみると、あの時、もっと、使っちゃえばよかったのに~なんて思いますが、もう遅いですね(笑)。
それでも、月に一度のあの体験が自分の頭をどれだけ柔らかくしてくれた事か・・・。
甲野先生の道場は本当に普通の場所とは違っていたんだよね。
さすが、そこにいるだけで上達してしまう稽古法を考えていただけの事はある(笑)。
 
そこに集う人はみんな、その日一日を楽しみにしてくるんだよね。
だれも、義務感で参加している人はいないの。
だからこそ、自分の感性が刺激をされて、違う自分、本当の自分に出会えるのだと思うんだ。
 
そもそも入門がないから、破門もない(笑)。
甲野先生から離れる時って、ただ、会いに行かないでいけばいいだけ。
興味がなくなったり、忙しくなったりして稽古にいけなくなっても、何年かたち、自分の環境や年齢を重ねることでまた、違った思いを持つようになれば、会いにいけるし、それを許してくれるんです。
普通の道場であれば、毎週練習があり、行かなくなると催促されるし、行けなくなると申し訳なくなる。
そしてだんだん、離れていって、縁が切れちゃう。
いったん切れたものをつなごうとすると、ちょっと勇気がいるでしょ、そういうものが全部、真逆だったんです。
数年ぶりに講習会に参加しました・・・という事が普通にありえるし、そのスタイルでも上達があるからすごいんだよね。
 
 
 
 
さて、甲野先生の講習会の感想を。
今回は20名ほどの参加者。
年末までにNHKのラジオとWOWOWでの若手歌舞伎役者との番組があるとの事で、また、注目を集めてしまうはず。
今回参加された方はお得なんですよ(笑)。
 
 
お迎えに上がった際に今感じられている感覚を伺うと、これまでとはまるで、別世界の様子を見せてくれている、といわれてました。
その別世界がみえる原因はもちろん、身体の使い方。
でも、普通の人は身体の使い方から見えるものがある、って事自体信じられないと思うの。
 
新しい商品を手にしてみると世界が変わるよね。
アイフォーンを代表とするスマホは僕らの生活を変えちゃってる。
どこでも皆、スマホというコンピューターに頼り、過ごすようになったよね。
情報を頭の中に入れておかなくても良いようになったんだろうなぁ、と思ってます。
それがなかった時代と生まれた時代では確かに、生活の仕方は変わっちゃったよね。
 
 
 
ただ、私たちはそんな生活にすら慣れちゃうの。
スマホよりも前にコンピューターの方が影響は大きいかな。
とにかく、自分の中に頼るしかなかったものを外に頼るものを作っちゃったんだから。
 
 
 
そういう発明がダメだ、っていう人もいるけど、これは、もう、仕方ない。
人間から向上心、好奇心って取れないもん。
今、こうして、人間そのものに興味が出てきて稽古を続けていられるのも、この外の社会が余りにも人にフォーカスしない事の反動、振り子の戻りのおかげなのかもしれないしなぁ、って思ってます。
便利なものがなかった昔の時代であれば、当たり前に人間の自然さを感じる事が出来たはずだから、興味を意識する事なんてなかったかも(笑)。
 
 
 
とにかく、この世はなんでも「あり」なんだよね。
その自分がみつけちゃたものを自分がどう受け入れるかどうかで幸せに暮らせるかどうかが決まってくると思うの。
 
その商品に頼ると、自分の視点を広げるのは人任せになるけど、身体の使い方を変えていく方法は常に、自分が自分の視野を広げていけるようになるんだよね。
自分が自分の感覚を楽しみ、もっともっと、見てみたい、と願って求めれば、ものすごいスピードで見ている世界が変わり続けるんだよね。
 
 
人生観が毎月、毎週のようにどんどん変わっていく・・・。
想像できる?
私の場合、能天気さが助けてくれているのか、新しい見方は常に、自分でよかった、って思える事なの。
自分でよかった、今の場所、今の時代、今までの生き方でよかった、と思えるようになるんです。
 
 
甲野先生が「別世界」と言われる世界がどんな世界かは分からないけど、「変えていく」事を楽しいことだと思わせてくれる先生って他に見当たらないんだよね。
そのあたりの楽しさを伝えたくて、甲野先生をお招きし、カラダラボとして講座、稽古会、大人の武道塾を開いているんです。
 
 
 
もちろん、最初の興味が記録や勝ち負けでもいいんです。
私はそうだったから。
後は、参加しているうちにだんだんと、自分の内面に気づいてもらえればなぁ、って思ってるから。
 
 
 
おっと、講習会の話でした。
今回はリピーターの方も多く、いつもよりも熱気があふれるような講習会だった気がします。まぁ、私はいつものように受付に引きこもってましたが(笑)。
信じてもらえないかもしれないけど、私は受付に引きこもるようになり、格段に技が変わり始めましたからww
心配せずに、このままにさせてください(笑)。
 
 
講習会の後、いつもの居酒屋で懇親会、そして、夜はいつものように甲野先生を慕う某柔道部で交流稽古。
今日はちょっとわがままを言って、参加させてもらいました。
そして、交流稽古が終わったのが午前1時だったかな。信じられませんよね(笑)。
 
 
その後、先生をホテルへお送りして、念願の手合わせ!
一日たっぷりガマンした事で、体の感覚が高まっているんでしょうね。
どんな感覚に出会えるんだろうともう、ワクワクです。
 
左右の身体を緊張系と脱力系に分けて使う事、握らず引っ掛けるように崩す事、とにかく、技の説明はよくわかりませんが、身体で受け止めることだけに集中してました。いつも、です。
だから、技の説明はきっと、参加されたみなさんの方が上手(笑)。
 
この手合わせはとにかく遠慮なし。
自分の精一杯の力で先生を止める、んです。
その中で生まれるやりにくさ、衝突が先生の稽古にもなっている、と思うから。
 
いくつか技をかけてもらい、なんとか、それに対応しているかな、と感じていたところ、がっちり握りこみ、動かさないようにする柾目返しにおいて、先生がその握りこんでいる手の側を動かそうとせずにギュッと力を凝縮されたんです。
 
その瞬間、自分の手のひらに自分の力ぎゅ~っと集まり、小さな点に固まっていくのに気づいたんです。
それまで、手足をもつ人間型の身体を持つ自分がその力を集められた瞬間、「点」になっちゃったんです!!
 
 
点になると、もう、動こうと思ってもなにもできません。
うわぁ・・・っと思った次の瞬間、なぜか自分から、その点を求めて、点になれないかを探っていました(笑)。
 
その点になった瞬間の静かさがすごかったから。
 
 
 
手のひらの中心にはツボがあるんですって。
パニックになった時に、ぎゅっと押し込むと心が静まる鎮心のつぼ。
普通の本に書いてあります。
 
あれ、本当なんだ、って気づきました。
不安もぜんぶ、飛んでいきますもん!
 
 
 
なんと言うのかなぁ、超引きこもり?(笑)。
その引きこもった先で楽しく過ごせる感じです。
 
 
 
この時の時間は今回は多くって、15分ぐらい手合わせして頂けました。
望めばもっと、手を合わせていただけると思うんですが、もう、これで十分。後は自分の身体との対話をするだけ。
 
明日、浜松で大人の武道塾があります。
そこでもう少し、研究して、報告するからね!
 
 
 
長くなっちゃいましたけど、全部伝えたくて書きました。
いつも、ありがとうございます。
 
 
大人の武道塾、興味があったら参加してね。
なんの経験もいりません。
「普通」の人にほど、オススメです(笑)
明日の浜松の案内はこちら。

【稽古日誌】未来への期待を辞めて、過去に感謝してみる その2

昨日の日誌を書いて数時間。
久しぶりに伝えきれないもどかしさを感じて眠りにつきました(笑)。
 
もともと、身体感覚を言葉で伝える、という事に期待はしていなかったけど、昨日はひどい。
全然、「伝えた」気持ちが出てこないんです。
 
稽古の時なんかに感じるんだけど、今、その瞬間知っている事、わかっている事を全部、隠さず、伝えきると、自分が空っぽになった感覚があるんです。
普通は秘伝、秘訣って隠すと言うか、教えないんですよ。特に競技系の人たちは。
だって、その秘密があるから、自分が特別でいられるんですから。
 
でもね、甲野先生は違ったんです。
とにかく、全部、伝えている人なんです。
その姿を追ってきたからだと思うけど、カラダラボの稽古でなにかを秘密にしている人ってたぶんいません。
 
 
 
自分が空っぽになるって怖いように考えていると思うけど、これが違うんだよね。
全部、伝えきった時にはもう、それ以上伝える事がない、って状態になって頭で考えても仕方なくなるんです。
たぶん、この時、身体の方が求めだすんです。
身体が困って働き出す(笑)。
一応、講座では伝える側ですから、伝える時に自分がなにも持っていない、となれば必死でなにかをさがすんではないか・・・そう思っています。
 
 
 
それでね、昨日はその「伝えた感」がなにもないの(笑)。
もちろん、隠したつもりはありません。
ただ、自分が感じた事を言葉にしてみたんだけど、ダメだった、って事だと思うの。
いつもなら、仕方ないなぁ、後は講座、稽古で感覚を伝えればいいか、って逃げ口があるんだけど、昨日の気づき(未来に期待せずに過去の積み重ねを感じる)ってのは、稽古においても伝えにくいものなんだもん。
 
 
この気づきで身体ももちろん、変わってきてると思うんです。
なんというのかなぁ、普通の何気ない時にも、すぐに、すごい自分に向き合える安心感があります。
もともと、ネガティブな性格な私はなにかあると、やっぱり、自分自身を責めにいきます。頭ではそんな考え方よりも、前を向いていた方が楽しいぞ、って知っているのに、つい、自分を責めるんです。
まぁ、その自分に向かう事を続けてきたおかげで、内観力も高まって、たくさんの気づきを得てきましたから、ダメな事とは思っていないんですけどね。
それでも、自分に目を向けたとき、もう一回、自分に価値を見出すまでの時間が圧倒的に短くなったんです。
 
 
 
もう一度、改めてお話しますね。
普通はみんな、未来に期待をさせるんです。
セールス系の本なんかで言われている売り上げをあげるコツってのはそんなのばかりです。
今の時代は商品をただ売るのでは売れない時代です。同じような商品がたくさんあるから、差別化しないと売れません。
その差別化をしていく時に、うちの商品を使ったらこんな風になりますよ!って事を伝えるんです。
明るい未来を先に渡すんですよね。
 
 
車を売る時にはこんな感じだそうです。
今の車を買い換えてもらいたい時。今の車は丈夫で長持ちしますからね、なかなかすぐに買い換えなきゃ、って人ばかりじゃないよね。
でも、ビジネスとなれば買い換える必要がない人にも、欲しい、と思ってもらい買ってもらわなくてはなりません。
この押し付けが嫌いだったので、未来を売る、というのに違和感を持っていたのかも知れないなぁ・・・。
 
どうすれば欲しい、と思ってもらえるのか。
車であれば実際に乗ってもらうのが一番なんだそうです。
その車に乗ってもらい、未来をイメージしてもらう事。昔はこんな単純な事で欲求を刺激できたんだってさ。
でも、今はもう少し、複雑。お客さんも、乗れば欲しくなるってのを学んだのかもしれないし、抵抗力がついたのかもしれない。
 
気がつかない間に欲しい、って思わせないとダメなんでしょうね。
そこで、イメージ戦略です。
その車に家族で楽しく、わいわい乗ってキャンプに行っているCMなんかを作ったりしてますよね。
車がある事で、これまでとは違った経験が出来て、家族が仲良くなるかもしれない、なんて事を思わせるの。もちろん、無意識に。
 
車によって手に入る未来はどこかに移動できるっていう働きだけではなく、家族が仲良くなり、子供にも自然と触れ合える経験を積ませる事ができるんですよ、っていう別の未来を渡していたりするそうです。
 
 
 
ダイエット商品や膝腰の痛みをとるサプリメントみたいなものはもっと単純ですね。
新しい成分が発見されました。
今回の商品はこれまでとは違うんです。
これまで失敗して来た人でも今回の商品なら大丈夫です。
ほら、みんなこんなにやせて喜んでるでしょ・・・って(笑)。
 
それでも、ねぇ・・・。
そのうち、気づきますもん。
 
 
新しい未来を渡すって、明るいけど、その明るい未来が失敗するたびに、ひとつひとつつぶされていくんですよ。
感謝癖がある人はいいんです。なんでもありがとう、って思える人は。
もしくはエジソンみたいにうまくいかなかった時にそれを失敗と思わず、これはうまくいかないものなんだ、って研究心のある人は。
 
でも、普通は失敗するたびに自分を責めますよね。
 
 
 
武術はとにかくシンプルなんです。
柾目返しという技は抑えられた手をただ、上げるだけ。
その上げ方がいろんな技であり、術です。
人の数だけ、コツがあります。
昔はそのコツが秘伝で盗むもの、と思われていましたが、今はいくらでも教えてくれる人がいます。
 
学び出せばどんどん知識は吸収できるんです。
でも、できない、って人が多いんです。
知ってはいるけど、出来ない。
分かっているけど、出来ない。
知識は未来をくれるものですが、その未来が自分にはない、って失敗すればするほど、その思いは強くなっちゃいます。
 
 
 
知らず知らずのうちに私は過去に向き合う事をしてたみたいなんです。
身体をじっと観察して動きを研究する作業は、その時出来る事をただ探していくだけなんです。
出来た瞬間はうれしいけど、2回目3回目にはもう、普通です。
だって、身体がそうなっているんですから。ただ、今まではその動かし方に気づかなかっただけで。
その動かし方は新しいものではなく、もう、すでに、自分の中に作られていた構造なんです。
 
現代はその「動き」というのがどんどん消えている時代なのかもしれませんね。
きっと、この100年ですよ、それが起こったのは。
エネルギーで動く機械が増えたことで、私たちって自分の身体を使わずにすむようになったじゃないですか。
すると、今まで工夫して動かしてきた体を使わなくても済むようになったし、ちゃんと身体を使っていた世代が老いていき世代交代する中で、だれも使えなくなってきちゃったんだとおもうんですよね。
 
 
 
稽古を通してわかるのは体の精妙さです。
なにかができるからうれしい、っていう喜びではなく、この身体を持っている喜びなんです。
だからこそ、人から「できる」事をほめられてもそれほどうれしくないんです。だって、それは身体からしてみると「当たり前」の事だから。
逆に出来ない事も当たり前です。
頭の中では常に、なんとかしたい、という欲求がでます。でも、身体は動かないんです。抑えられていますから。
 
どんなに頭に未来を描いても、身体が動かなければできるはずがありません。
未来は過去からの積み重ねによって決まる、未来だけを変えようと思っても変えられないんです。
未来は決まってる、ってことね。
 
でも、過去を変える事が身体にはできるんです。
どんどん掘り下げていく事で、自分の身体がすごいと思えます。
そのすごい身体を持っている自分がわかると、それまでダメだってあきらめていた自分は消えているんです。
 
 
生まれてからの今までだけを過去だと思うと大変かもしれません。
でも、もっと前から、何百年、何千年、何万年、何億年前からつながっている時間が全部、味方してくれる気がしています。
 
 
 
こうやって、伝え続けるしかないんだなぁ、って今、思いました。
実感としては間違いないもの、としてありますから。
あきらめません(笑)。
 
 
 
さぁ、今日はこれから甲野先生の講習会。
もし飛び入りで!というのなら、メールでご連絡ください。
今回はまだ空きがありますから、大丈夫です。
まで。

【稽古日誌】未来への期待を辞めて、過去に感謝してみる

豊橋の中日文化センターへの道のりは山の中のバイパスを通って、蒲郡にでて、海を見ながら向かう。
ほとんど渋滞もなく、気持ちがすぅ~っと静かになれる気持ちの良い道のりです。
 
今日は豊橋の中日文化センターと夜からは浜松での大人の武道塾の日。一日、良い稽古が出来そうだとワクワクしていたのもあるのかな、不思議と頭にいろんな事が浮かんできてます。
 
改めて、身体ってなんだろうって、考えてました。
ハサミの術理に気がついて、これまで見てこなかったものを「間」に見つけたってのは何度も書いてるよね。
左でも右でもなく、「あいだ」にある「関係性」こそ、大切なんだ、って。
その気づきのおかげでこれまで、身体にばかり目が行っていた事に気づいて、心にもちゃんと注目していく事で、その「あいだ」にある、本当の自分が見えてきそうだ、って思えたの。
 
 
地味な気づきなんだけど、自分的にはとっても、大きいの。
だって、本当の自分が見えそうな予感がしたんだから。
 
心と体をつり合わせてくれているのが、自分かもしれない。
そして、心は未来を身体は過去との関係が深くって、そのあいだにあるものが「今」なんだ、ってところまで、実感を持ちました。
 
 
 
そこで、改めて、身体なんです。
なぜ、この身体を観る稽古がこんなにも安らかで幸せな気持ちをくれるんだろうって・・・。
心は未来で、体は過去。
過去は変えられるけど、未来は変えられない。
・・・う~ん、と頭の中で色々と考えを巡らせていて、こんな事を考えました。
 
 
 
心に描くものは未来への期待だ!
その期待がもてる事で、希望が生まれ、今が楽しく過ごせるようになる。
これで、今は楽しくなるかもしれない。
しかし、問題はその未来への希望が現実にやってくるかどうか。
思い描いた未来がやってくれば、願っていたものを手に入れた事になり、幸せになれます。
でも、その思い描いた未来がやってこなければ、次に出てくるのは絶望かもしれない・・・。
 
世の中にあふれているものって、未来を期待させるものばっかりだ!って気づきました・・・。
ダイエット、ビジネス、新製品・・・メリットをうたうほとんどのものが、その商品、サービスを使う事によって、こんなにも未来は明るくなりますよ!って。
 
確かに、それは一部ではあっていると思うんだけど、多くの場合はそんな単純には進まないよね。
 
 
 
武術を人に勧めるときにも、つい、明るい未来を期待させていたことに気づいたの。
でも、実際に自分は未来が明るい事を期待しているかっていうと、そうでもないんだな、これが。
だからこそ、言葉を尽くして、武術を説明した時にも、なんか違う・・・っていう思いが出てたんだと思う。
 
甲野先生から学んだ武術はとにかく他にないものなんです。
自分ってなんだろうって向き合ったときに、こんなアプローチが出来るものって、他に知りません。
 
武術をなにかをするためのテクニック、例えば、介護を楽にするため、スポーツの能力を高めるため、痛みをとり、楽に動くため、と考えていけば、他に似たようなものはいくらでもあるんですよ。
そういうものを学びたいのであれば、武術でなくても良いんです。
 
 
 
でもね、甲野先生から学んだ武術はそうじゃないんです。
これしか、ないんです。
その理由にすこし、たどり着いた気がします。
 
 
 
徹底的に身体を観ていくというのは、自分の過去を見つめる作業なんだな、と。
その過去というのは生まれてからの数十年ってレベルじゃなくって、地球が生まれて、そこに生命が誕生してから進化の歴史が始まって、今ようやく人にまでたどり着いたよね、その膨大な時間です。
 
今、自分が自分であるこの身体は数十億年の時間を経て、出来上がっているものなんだ、って気持ちがわいてきたとき、ものすごい安心感と幸せな気持ちを得る事ができたんです。
未来に期待をしているんじゃなくって、これまでずっと、流れてきた時間に対して、感謝したい、って気持ちなんです。
 
 
 
生まれてからの数十年で考えると、つい、自分なんかにこれはできない、って才能を考えてしまうけど、数十億年の結果の身体だと思うと、自分の身体がものすごいものに感じられるんです。
そのものすごい身体を持っている自分になら、まだまだ、やれる事っていっぱいあるじゃないか、って思えるんですよ。
 
そのセルフイメージは自分だけが、ではなく、もちろん、皆、全員です。
人間は皆、全て、数十億年の時間をもって、この世に生まれているんだなぁって今は思います。
 
 
 
過去にものすごい力がある、と感じて見ると、未来もそれにあわせてバランスをとるのかもしれません。この身体があれば、この先の未来が楽しくないはずがない、って思えてきます。
 
未来に目を向けてうまくいく人って超ポジティブな人だけだと思うんです。
あれやりたい、これやりたいって無限の発想力で未来を描ける人で後ろ向きにならない人なら、どんどんそれに向かっていけるかもしれません。
でも、なかなかそうも行かないよね。
歳を重ねれば、身体も弱くなるんだし。
 
だからね、過去なの。これまで考えなかった方を見てみると答えって転がっていたりするんだよね。
この過去にある力を感じてみたら、自分の事が大した事ない、なんていいにくいもん。
 
 
 
柾目返しのような武術の技はまさに、こんな感じで相手を崩しているんです。
相手の知らない技を持っているから、大丈夫、っていうんじゃないんです。
技が決まるかどうか分からないんじゃなくって、やれる時にはやれるんですもん。
そして、技が決まらない状況であれば、仕方ないって思えるんです。
でも、これは諦めではなくて、そうなってる、っていう感じなんです。
この状況を打破するのに必要なのは、頑張りではなく、身体の認識を変えることだからね。
だからこそ、ぐいぐい、自分の内側へと意識を掘り下げているのかもしれません。
 
 
 
いかん・・・なにを言ってるのか分からなくなりました(笑)。
これまでで一番、よくわからない、稽古日誌になっちゃった。
 
きっと、明日甲野先生が来られる事で気持ちが高ぶってるからに違いない。
そういうことにさせてください(笑)。
言葉に出来なかった部分は金曜日、いろいろ、お話しします。
 
変な日誌も読んでくれてありがとう。
今日は謝りたい気分です。すいません。

【稽古日誌】夢を稽古にする話

今朝、不思議な体験をしたんです!
 
 
 
もう、この世では絶対に体験できないような事を・・・。
 
まぁ、家の者は寝ぼけただけだ、と言ってましたけど(笑)。
寝ぼけていようが、なんだろうが、自分の中に生まれたものは全部、自分の体験ですから。
 
 
普段、あんまり、夢って見ないんです。
夢を見たなぁ、と覚えていても、何歩か歩くと忘れちゃう。忘れる能力があるとしたら、きっと、それだけは自信があります(笑)。
 
今朝体験したのは、夢と言うよりも、もうちょっとはっきりしたような「体験」だったの。
意識は覚めているんだけど、身体は寝てるのかな、そんな感じだったんです。
そういう状態にいるとね、自分の頭がこの身体を動かそうとしても、ダメなんです。ちっとも、動かないんですよ。
 
夢の中でこの動かない状態に遭遇して、どう思い、なにをしたかと言うと、稽古、研究でした(笑)。
動くかせると思っていた体が動かない・・・、もう、研究したいんです。
 
夢の中ですから、時間はたっぷりあります。
あれやこれやと試してみても、指一本、動かせません。
昨年末だったかな、クビを痛めた時に、ソファに座ったら最後、簡単には動けない、って体験をしましたが、今回はそれ以上でした。
 
 
 
まぁ、リアルな体験と夢の世界との体験ですからレベルが違って当たり前です。
で、結局夢の中ではどうなったかと言うと、やっぱり、動けなかったんです。
ただ、動けない状態で、意識は身体の隅々までいきわたり、その上でこれは動けない、という判断をしましたから、やりきった感はいっぱいでした(笑)。
 
 
 
武術的に言えば、まったくなす術なく、動けなかったんですから完敗なんですけど、経験は残ります。
言って見れば、自分をあんなに苦しめた相手ってなかなか出会えないはず。
これから、どんな人と手を合わせて抑えてもらったとしても、今朝の体験よりもすごい抑え方をする人と出会うって想像できません。
 
 
 
いや、でも、きっと、出会うんだろうなぁ・・・。
数年前、夢の中で自分が地面を飛ぶように、浮くように「歩いた」体験をしました。
とっても、気持ちがいいんです。身体がすぅ~っとどんどん進んでいくんです。
身体の重さ、背中に受ける風、勢い、全部がそのまま歩く動きに転換される感じでした。
 
その浮いた歩き方は足裏をフラットにして動くというところで、実感となり、今年に入り、筋肉に任せない動き方に気づいた事でさらに現実になりました。
まさか、現実の世界であんな滑るような歩き方が出来るとは思いませんでした。
 
ただ、人って欲張りですごいな、と思うのは、一瞬ものすごい幸せ感がやってきても、すぐに普通になって受け入れてしまうんです。
考えて見ると、これまでずっと、進化を続けさせてもらっています。
でも、すぐに、当たり前になります。
今、自分がやれる事をそのまま超幸せ!って言ってればいいのに、そうも行きません(笑)。欲張りですね。
 
 
 
現実の世界はアクシデントが減ってますよね。
すごい経験をすれば、それだけ、人は大きくなります。これは空間的。
長年、ずっと、やり続けると、それも自分の中に蓄えられ、大きくなります。こっちは時間的。
現代は偶然をより、排除していく方向にあります。
子供のように、トラブルを楽しむ余裕ってないもん。
 
 
現代に最後に残っている偶然って夢かもしれません。
その夢を体験、経験として考えて見ると、これも、すごい稽古になります。
普通に稽古をするのとは比べられない程の稽古です。
夢の話、またしましょうね!
いつも、読んで頂き、ありがとうございました。

【稽古日誌】甲野先生の名古屋講習会は今度の金曜日

いよいよ、今週金曜日に甲野先生の名古屋講習会が行われる。
 
いよいよ・・・と言っても前回が9月だから2ヶ月ぶりの講習会。
これまでは3、4ヶ月の感覚だった事を考えると、えっ、もう?って声も聞こえてきそう。
しかし、実はこの2ヶ月って間がいいのだ。
 
なにが良いかって、たった二ヶ月での動きの変化を見られるんだよ。
ちょっと考えてみて欲しい、2ヶ月前の自分の事を。
なにか「変わった」事はあるだろうか?
 
これだけ世の中が「安定」してくると、なかなか大きな変化を感じる事ってないよね。
あぁ、そういえば、選挙だ。
政権をとった民主党が敗れてまた、自民党、もしくは維新の会が出てくるかもしれない・・・と言っても、180度日本と言う国が変わるかと言えば、経済の世界ではありえないもん。
世界を相手に大きな会社が戦っている以上、日本と言う国は経済的な影響を無視して国を作る事できません。
 
 
 
国は人の集まりだから、そこに色々な立場があり、衝突も起こるけど、「自分」という一人の人間の中に変化が起こるのは一瞬で良いんです。
 
 
甲野先生のツイッターを拝見していると、どうも、今回は深そう・・・。
自分と言う人間とはなにか、という事に対してぐっと、いつも以上に掘り下げられている気がします。
ちょうど1年前にNHKのテレビに出られて、それにあわせて参加者も激増しました。
どうも、聞くところによると、歌舞伎界の超有名人との番組もある、との事で、それによって表の世界への露出と注目は止められそうにありません。
今回の講習会は静かにじっくりとやれる最後になるかもしれない・・・なんて、考えてしまいます。
 
 
 
最初、甲野先生の技を受けたときには5、6名だったんです。
だからこそ、何度も、その感触を身体に入れる事ができました。
東京の講座なんかでは100名程を相手にする場合もあるそうですし、何年か前に中日文化センターで講座があったときには平日の昼にもかかわらず、100名を超える人が集まっていました。
 
 
話を聞くのも、空気を共有するのも良いと思いますが、なんといっても、手を交えて、肌でその感触を味わってもらいたい。そう思っています。
 
技の上手な先生やスポーツの記録を伸ばすコツを学べるセミナーなんかは今の時代、山ほどあります。
ネットで探せば、すぐに、そんな名人をたくさん、見つけることができます。
でも、そうじゃないんですよ。
 
私は甲野先生と出会い、生き方が変わりました。
生き方が変わったのは、こうしろ、ああしろ、と言われたわけでもありません。
身体を持った自分という存在がいた、って事を感じさせてくれたからです。
歳を重ねるごとに、新しい自分が見つかります。
自分が決めた事が、実は、誰かに影響させられてしまっていた、という事も分かるようになってきました。
 
いや、むしろ、そんな影響を受けながら、私たちは生きてるのかも知れません。
たくさんの情報があふれる時代ですよね。
こんな時代に「確かな」なものを感じさせてくれたのが甲野先生です。
もちろん、それは「身体」というものを見せたからですよ。
 
 
 
この講座に出てどんなメリットがありますか?と時々聞かれますが、とにかく、分からないんです。
目的がはっきりしているのなら、それにあわせたセミナーを探した方が満足度は高いかもしれません(笑)。
 
でも、もし、答えのないものにぶつかってしまっているのなら、オススメします。
どんなに高い壁にぶつかっていても、それを乗り越える力を私たち一人一人は持っている、って事を感じるきっかけになると思います。
 
詳細はこちらのページでご確認ください。

11/23 甲野先生の名古屋講習会